さきおりとは縦糸をはったわくにさいた布を織り込んで1枚の布に仕上げていく織り物をいう。 昔から、1枚の着物を着なくなったら子どもの着物に仕立なおしたり、ふとんにしたりして新たに布をいかしていったといわれています。私は公民館の講座でその考え方をうけつつさらに新しいものにも挑戦してみました。 |
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右のきんぎょのベースは100年程前のひとこしの着物です。近所の88歳のおばさんがさきおりの話を聞いてくださいました。 ひとこしが母から子へまた孫へとしたてかえられた後ふとんのがわになってたのです。それはあさがおの模様でした。年月をへた布はさきやすく、おってもとても風合いがでました。ゆるく織ったら左のようになりましたが、きつく織ったらまたちがったものになりました。 織り上がってじっと見てたら、水ときんぎょのかげが感じられ、あさがおのあかい部分をきって、押し絵の様にしてみました。あぶくはふでの竹をわぎりにしてみました。 |
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上のそれぞれの作品はささらを分解して素材にしたりまきすを利用したり刺繍糸を織り込んでいます。 |
進物のようかんについていたまきすでス。不規則に分解してみました。 |
だるまは麻糸にラフィアを織り込みました。雰囲気で前に描いていただるまをもてきました。 |
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左の作品は2ばん目に作ったものです。道を作って、どうしようかと思案して、また横切る白い道路を作って、それから赤ちゃんの布団のはぎれでおっていきました。 無意識に裂き布をうらむけた時に海のイメージが浮かんできました。 朝日はししゅう糸ですが、花は裂き布でししゅうしました。 (さきおりについて) さきおりの講座を受講して、それが単なるはたおりの講座でなくて、ものの大切さや再生の意味までも考えさせられるとても意義深いひとときを過ごすことができました。 |
近所の88歳のおばさんにはひとこしの着物で織った布を3枚記念にもらって頂きました。それで65歳の娘さんがまた作品を作られるとのことです。布を通してひととひととのじゅずつなぎというところです。また講師の先生もふたりも来てくださり、実際にさおりおりの機織りまで体験させていただきました。また皆勤賞としてりっぱな長いさおりおりの布をいただきました。思いがけないプレゼントに驚きました。 まだまだ私の裂き織りへの夢はふくらんでいます。
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