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やればできる!!

  • 園長コラム
  • Vol.42
 帝塚山学院幼稚園が入園後、子どもたちに継続して取り組んでもらいたい活動に、「絵本の読み聞かせ(読書)」「縄跳び」「正しいお箸の持ち方」の3つがあります。これらを課題にする理由は、将来子どもたちが学びに向かう際に必要と思われる力が身につくからです。
 まずは、絵本をたくさん読む子どもはどんな子どもに成長しているのでしょうか?映像ではなく言葉から物語を想像・理解して全体を把握できるようになり、読解力が自然と身についていきます。もちろん語彙力や想像力、集中力、表現力(作文力・発表力)も身につきます。私が特に多く耳にする、保護者の方からの小学校入学後のつまづきとして、「文章問題」があります。これは、まさしく読解力の有無ですね。一日にして身につかない厄介な力です。そして、マークシートから記述式へと変化する大学受験。文章力は社会に出てからも必要不可欠な力です。また、読書には知らなかった新しい知識を得る、世界を広げてくれる役割もありますね。
 次に「縄跳び」活動についてです。授業中、長時間座っていられない子どもの多くは集中力の欠如が原因です。体幹が弱いゆえに身体を支えられないとも言われています。当園でも同様に、食事中の姿勢や文字を書く際の姿勢の悪さが目立つようになり、縄跳びで体幹を鍛えることになったのです。縄跳びは実にすぐれもの!狭い場所でもできるうえに、集中力とリズム感、持久力が身につきます。また、学力向上のカギは「心拍数を増やすこと」という研究結果が発表されているくらい、運動と子どもたちの学力は密接な関係にあります。縄跳びに取り組み続けた結果、年長組の男児から208回飛び続ける記録が出ました。すごい速さでリズミカルに跳ぶ姿には、体育の先生もビックリだったようです。彼は一体何分間跳び続けたのでしょうか?
 最後に、「正しいお箸の持ち方」ですが、美しい所作を身につけることはもちろんの目標ですが、指先を動かすことで、脳に大きな刺激を与えるのです。脳を活性させることも大切ですが、実際に不器用な子どもはとっても困っているようです。例えば、筆圧の調整ができない、消しゴムがうまく使えずノートを破る、定規で線を引けない(両手を同時に使えない)、コンパスが使えない、教科書のページをめくれない、といった支障が出ているようです。
 これらの課題を幼稚園で継続して取り組む理由は、子どもたちを取り巻く環境の変化にあります。昔は、近所に遊び場があり、友達と走り回ったり、自分たちで遊び道具を作ったりしながら幼児期を過ごしたものですが、今ではそんな環境を意識した取り組みをする必要があります。  
 毎日少しずつ、コツコツ続けた結果はしっかりついてきています。何よりも新しいことを知ることや発見に喜びを覚え、努力を続ければ、過去の自分とは違う自分になれる!こんな経験をした子どもたちは、「やればでき る」という自信に溢れています。  
 さあ、やればできる子どもたちに、いかにチャンスを与えてあげるか?生活習慣をちょっと見直して、どこかにチャンスの伱間を見つけることが継続のポイントではないでしょうか?

帝塚山学院幼稚園では未就園児の皆さまに
本園の教育を体験していただけるイベントを開催しています。
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