読書の輪「おすすめ本」紹介　No.022

2006年6月16日

　　あなたの『おすすめ本』を募集します。
帝塚山学院中学校高等学校図書館にある本で、あなたのお友だち・先輩・後輩たちに、 自分が読んで感動した本、みんなに是非読んでもらいたい本を紹介してみませんか？

おすすめ本の投稿は下記のサイトから受け付けています。
http://www.tezukayama.ac.jp/jhlib/dokushonowaboshu.html

推薦者　(所属)	書名 著者 出版社 【請求記号】	紹介記事
TA (高校生)	冬物語 / 南木佳士著 -- 東京 : 文藝春秋, 2002.1　　　請求記号【913.6 ﾅｷ 文庫 】	本書に載っている短編小説「ウサギ」は、高校の教科書に載っています。「生と死」が主題で、人間は孤独だと生きていけないということを考えさせられました。主人公が、小4の時に、清子という同級生に嫉妬して、彼女のランドセルにウサギを入れたこと、浪人時代に予備校で清子と再会し、変わってしまった清子を見てショックを受けたこと、大学５年生の時に、小学校の同窓会で清子が死んだという知らせを聞いたことなど、昔のことを振り返った形で話が進められます。「ウサギ」というタイトルの意図、なぜ清子は変わったのか、この作品に見られる現在の「思潮」に注目して欲しい。
KI (中学生)	少年アリス / 長野まゆみ　著 -- 河出書房新社　1992　　　請求記号【913.6 ﾅｶ 文庫 】	この話は、学校の夜、たくさんの不思議なことが起こる話です。夜、主人公が学校に忘れ物を取りに行くと、夜だというのに､１つだけ教室に光がついていました。何なのかと、見に行ってみると、そこには人間でない物達が、授業をしていました。そして､主人公は、その生徒と間違われて、一緒に授業をしたりする不思議な物語です。本が苦手な人でも、うすくて読みやすいので、オススメです。
TA (高校生)	痴人の愛 / 谷崎潤一郎著 -- 東京 : 新潮社, 2003.6　　　請求記号【913.6 ﾀﾆ 文庫 】	主人公の河合は、カフェで、15歳の小娘・ナオミに出会い、自分好みの女性に育て上げ、妻にする。しかし､時が経つにつれ、ナオミはわがままになり､男遊びが激しくなる。耐え切れなくなった河合は、ナオミを家から追い出すが・・･。その続きは読んでみて欲しい。本書は、大正時代末期に谷崎が発表した作品で、ドロドロしているが妙に艶っぽい。私は、ページをめくる度に、自分が知らなかった世界に遭遇し、心臓が爆発してしまいそうでした。
TA (高校生)	算数軽視が学力を崩壊させる / 和田秀樹，西村和雄，戸瀬信之　著 -- 講談社　1999　　　請求記号【410.7 ﾜﾀ 】	数学が嫌いな私は、｢受験で使うだけで、将来的には役に立てへんのに、なんでこんなんせなあかんの･･･？｣と思っていましたが、論理的な思考力をつけるのに役に立つそうです。私大の経済学部で、英、国、社で受験した人は、英、国、数で受験した人より成績が悪い、という傾向が見られます。本書を読んで驚いたのは、分数が出来ない大学生がいるということです。学力が低下しているのは、東大生・京大生も例外ではありません。ちなみに､『トリビアの泉』曰く、センター試験で数学を受験で使った人は、使っていない人よりも年収が、平均100万円多いそうです。
KU (中学生)	チャングム ; 1 / キム・サンホン著 ; 米津篤八訳 -- 東京 : 早川書房, 2004.10　　　請求記号【929.13 ｷﾑ 1 文庫 】	美しく聡明なオンニョンは彼女を妾にしようと考えている者により、宮女となった。宮女となった彼女は、新たな名「チャングム」となった。だが、彼女には恐ろしい運命が待ち受けていた。宮廷追放になったチャングムは、また宮中に戻れるのか？（ドラマで人気な大長今）